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2016年1月アーカイブ

最近、中国PM2.5などによる深刻な大気汚染の影響で、日本のPM2.5濃度が上昇し、健康に影響を及ぼすのではないかと心配されています。PM2.5が健康にどのような影響を及ぼすのか、影響を防ぐための効果的な方法とは何か、知っておきたいPM2.5の基本知識と対策方法をご紹介します。


微小粒子状物質「PM2.5」とは

PMは「Particulate Matter(粒子状物質)」の頭文字をとった言葉です。主な成分は、炭素成分、

硝酸塩、硫酸塩、アンモニウム塩のほか、ケイ素、ナトリウム、アルミニウムなどがあります。
右図は、
PMの大きさ人髪や海岸細砂と比較した図です。大きさは、直径2.5μm

1μm(マイクロメートル)=1mm1000分の1)以下の非常に小さな粒子です


主な発生源は?
1)物の燃焼などによって直接発生
ボイラーや焼却炉などばい煙を発生する施設鉱物の堆積場など粉じんを発生する施設自動車船舶航空機土壌海洋火山の噴煙など自然由来のもの喫煙や調理など家庭から など
2)様々な物質の大気中での化学反応によって生成
火力発電所、工場事業所自動車船舶航空機などから燃料の燃焼によって排出される硫黄酸化物、窒素酸化物溶剤塗料の使用時や石油取扱施設からの蒸発、森林などから排出される揮発性有機化合物 など

これらのガス状物質が大気中で光やオゾンと反応し、PM2.5が生成されます。


健康への影響は?
PM2.5
は粒子の大きさが非常に小さいため、肺の奥深くにまで入り込みやすく、ぜんそくや気管支炎などの呼吸器系疾患や循環器系疾患などのリスク を上昇させると考えられます。特に呼吸器系や循環器系の病気を持つ人、お年寄りや子どもなどは影響を受けやすいと考えられるので、注意が必要ですなお、PM2.5濃度は季節による変動があり、例年3月から5月にかけて濃度が上昇する傾向がみられます。春先には黄砂も飛来するので注意が必要です。


お住まいの地域のPM2.5濃度を知りたいときは?

PM2.5濃度は地域によって差があります。お住まいの地域のPM2.5濃度が知りたいときは以下のサイトをご覧ください。
大気汚染物質広域監視システム「そらまめ君」


PM2.5に関する注意喚起のための暫定的な指針

環境省では、都道府県などの自治体が住民に対して注意喚起をするための「暫定的な指針となる値」として、「1日平均値70μgm3(マイクログラムパー立方メートル)」を示しています。自治体から注意喚起が行われたら、次のような対応を行いましょう。特に幼児や高齢者、呼吸器系や循環器系の疾患のある人は、体調に応じて、より慎重に行動しましょう。
屋外にいるときPM2.5を大量に吸い込まないよう、長時間の激しい運動を減らすマスクを着用する
屋内にいるとき不必要な外出はできるだけ控える換気や窓の開閉を必要最小限にする
マスクの着用についてインフルエンザや花粉症対策などで使用する一般用マスク(不織布マスクなど)には様々なものがあり、PM2.5 の吸入防止効果はその性能によって異なると考えられます。医療用や産業用の高性能な防じんマスクは、微粒子の捕集効率の高いフィルターを使っており、微粒子の吸入を減らす効果があります。また、空気清浄機の使用に関してもフィルターの有無や性能など機種によっても有効性が異なるため、詳しくは製品表示や販売店・メーカーに確認してください。

以 上

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